・アメリカ人と一緒に仕事する機会が多い ・アメリカ人の上司ができた…どうしよ ・ビジネス英語の勉強してるけど結果が出ない…
ビジネス英語(おすすめ本): 小林真美『出世する人の英語 アメリカ人の論理と思考習慣』
- 2018年12月5日
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この本が役立つ人はこんな人
アメリカ人と仕事をする機会の多い人は、本書を一読する価値があると思います。 またアメリカ文化に慣れ親しんだ人間と仕事をする方にも、それなりに有用です。 なぜかと言うとアメリカで勉強をした人間は、元々アメリカ人でなくても、アメリカ人的なものの考え方をしたりするからです。 アメリカ人の物の考え方というのは、非常に合理的でかつ効率が良いこともあって、その考え方を取り入れている人は多いと思います。 例えば最近では中国人やインド人がアメリカで経営を勉強し母国に戻って起業する、というケースが増えているそうですが、彼らもアメリカ人の思考のクセを良い意味でトレースしています。 アメリカ文化に慣れ親しんだ人間と一緒に仕事をする人にとっては、本書を読みアメリカ人の思考のクセを学ぶことは、悪くない投資だと思います。意外と知らないアメリカ人が嫌がること
本書には日本人が見落としがちな「アメリカ人が嫌がること」が、筆者の小林真美さんの視点で解説されています。 私もアメリカ人と一緒に仕事をする機会がありますが、意外とやっていたなと思うことがいくつかありました。 例えば「会議中にヒソヒソ話をする」というのをアメリカ人はとても嫌う、と筆者は本書で主張しています。 何故かというと、アメリカ人は議論を発展させることや議論をよりよい物にすることを、子供のころから思考のクセとして学習しています。 「会議中にヒソヒソ話をする」とは日本人に悪気はなくても、アメリカ人と一緒に議論する場では出席態度としては好ましくないのです。 我々としては「ちょっと確認したいことがある」程度でもアメリカ人にとってはネガティブな印象になります。 その「ちょっと確認したいこと」は議論にとってプラスな内容かもしれないからです。 このように私たち日本人の思考の穴と、アメリカ文化の差を学べるというのが、本書の良い点だと思います。 [box class=”box29″ title=”関連記事”] 相手の話が分からない!会話を続けるための質問の方法(例文フレーズ付き)[/box]最短で結果を出すビジネス英語の勉強方法
ビジネス英語の学習方法に関して、本書の後半に書かれていることが、非常に本質的だと思うので紹介します。 筆者の小林真美さんの一貫した主張は「ビジネス英語で結果を出すなら勉強の内容を絞れ」ということ。 例えば「英語が字幕無しで分かる」とか「日常会話で英語がペラペラになる」というのは、超難易度の高い状態であり、最初に目指すべき場所ではないと筆者は主張します。 たしかによく考えてみれば分かるのですが、映画を字幕なしで理解するとか、日常会話をペラペラ喋れる状態というのは、多様や文化的な背景が必要であることに気がつきます。 ここを最初に目指すと、到達するのに膨大な時間がかかるため、目指すべきではないと私も思います。 ではどうするかというとビジネス英語では「勉強の対象を絞ること」が効果的だと筆者は言います。 具体的には「次の海外出張で行う英語のプレゼンのフレーズ」とか「電話対応に必要な例文」など、具体的で優先事項の高い場面から勉強していく方法です。 例えば、実際に使うかどうか分からない英語の文章を勉強すると、それが「結果に繋がったか」を測定するのがとても難しくなります。 しかし対象を絞り優先度の高いものから勉強することで「効果の測定」が高い解像度で可能になります。 本書の中にもっと細かく勉強方法を考えるステップが記載されているので、それを見て自分のビジネス英語を最短で結果に結び付けていくことができると思います。 [box class=”box29″ title=”関連記事”] 英語プレゼンの作り方【始め方とイントロ編】聞き手の注意を引きつけよう[/box]まとめ:本書の注意点
アメリカ人アメリカ人って「人間を十把一絡げにするなよ」という主張も確かに分かります。 私たち日本人も「空気を読む人種」とか「ごめんなさいが口癖の人たち」みたいな「全員がそうじゃないだろ」という外国人による偏見に辟易することってありますよね。 本書の内容はあくまで筆者の小林真美さんが見たアメリカ人、というフィルターがかかっていることに留意して読むべきだとは思います。 ただその点を差し引いても、筆者の小林真美さんの豊富な経験から、ビジネス英語やアメリカ人について学ぶべきことが多い書籍であると思います。
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