【現場で役立つ】英語で交渉する時に役立つ表現50選

交渉で使える英語のフレーズが知りたい・・・

今回はこんな要望にお答えするため、英語で交渉する時に役立つフレーズや表現をまとめました。様々な表現を場面別に記載していますので、気になる場面を見つけて読んでみて下さい。

冒頭から読んでいけば交渉の始まりからの終わりまで、全体の流れを掴むこともできると思います。この記事があなたの次の交渉の役に立てば嬉しいです。

交渉する前の挨拶

  • Thank you so much for sparing your time today.
    今日はお時間を頂きありがとうございます。
  • Thank you for sharing your valuable time with me.
    貴重なお時間を頂きありがとうございます。

spareは(時間などを)割くという意味。また〜を取っておくという意味のspareも同じ単語です。

  • Hello Mr. Anderson. it’s nice to meet you again and I do appreciate sharing your valuable time for me today.
    アンダーソンさん、こんにちは。 またお会いできて嬉しいです。今日は貴重な時間を共有していただきありがとうございます。

meetは初対面の相手に対して使います。二回目以降はnice to see youがベターです。

  • How’s life treating you? Is everything fine?
    調子はどうですか?万事順調ですか?

treatは〜を扱うという意味。つまり「あなたの人生はあなたをどのように扱っているの?」から転じて「最近どうですか?」という意味になる。非常に英語らしい表現です。

交渉内容を確認する

  • Let’s start from first on the agenda.
    それではアジェンダの最初から始めましょう。
  • I believe everything you wish to discuss is listed here.
    全ての検討したい項目はここに載っていますでしょうか。
  • It’s not on the agenda and I’d like you keep it off the agenda.
    それは今日のアジェンダには入っていないので、議題から外して下さい。
  • Let’s put it on the agenda.
    アジェンダに入れてください。
  • I hope there are no hidden agendas.
    アジェンダに書かれていない項目は無いですね。
  • It’s very kind of you but I am afraid you missed one issue.
    丁寧にありがとうございます。大変恐縮ですが一件議題が漏れていますね。
  • Let’s kick off the meeting, shall we?
    さぁ打ち合わせを始めましょうよ。

kick offは〜をけ飛ばすというのが直訳ですが、startやbeginの代わりにさぁ会議を始めましょう!という意味で頻繁に使われます。

交渉中に探りを入れる

  • Is this negotiable?
    交渉できる余地はありますか?
  • Could it be possible for you to reconsider the conditions?
    条件を再考することは可能でしょうか?
  • I’m wondering if you would loosen up the terms.
    条件を緩和できる余地はありますか?

loosenは固まっているものをほぐすという意味の他動詞です。loosen upとすることで緩和するという意味になります。

  • Business should be a two-way street right?
    ビジネスはお互いメリットがあるべきですよね?
  • Is it possible for us to meet each other halfway?
    お互い歩み寄ることはできませんか?

meet each other halfwayは交渉などでお互いに妥協することを意味します。

  • If you settle the deal soon, we can sweeten our offer.
    取引を即決するならば、条件を緩和します。

settleは他動詞で〜を解決するという意味があります。settle a dealはイディオムで取引をまとめるという意味です。

交渉中に希望価格を聞き出す

  • We understand your price is quite reasonable but can you give us some discount?
    御社の価格はとても適正であることは理解しましたが、もう少し値引きしてもらえませんか?

reasonableには理性的な、という意味以外に合理的なという意味もあります。

  • I know it’s tough for you but what if we ask you to be a little bit flexible in your pricing?
    かなり厳しいお願いだということは分かっていますが、価格面でもう少し柔軟に対応して頂けませんか?

what if はもし〜だったらという口語表現で仮定の話をする時によく用いられます。

  • We would be very grateful if you could allow us some price increase.
    価格の値上げを許してもらえれば、とてもありがたいのですが。

would be grateful ifは(人)に〜してもらえれば幸いですというとても丁寧な表現です。

  • Could you sharpen your pencil a little bit?
    もう少し安くしてもらえませんでしょうか?

sharpen your pencilはアメリカなどでしばしば使われる慣用句で〜を安くするという意味があります。えんぴつを削るという意味から転じて、値段を削る(安くする)となったと思われます。

交渉相手に切り返す

  • Sorry but I’m afraid our profit margin is so narrow that I cannot afford to accept your request for a pricing reduction.
    申し訳ありませんが、利益率が非常に狭いため、価格の引き下げのご要望にはお応えできません。

affordは(金銭的、時間的、心理的に)〜に対して余裕があるという意味の動詞です。

  • We cannot take a haircut on this deal. You know it’s a cutthroat industry.
    私たちはこの取引で損失を出すことはできません。厳しい業界だということは知っているでしょう。

take a haircutは損失を出すという意味のイディオムです。cutthroatは競争などがとても厳しいという意味を表す形容詞です。名詞では殺し屋という意味もあります。

  • Please don’t give me the cold shoulder.
    そんなに冷たくしないでください。

give the cold shoulder to(人)というのは慣用句で〜に冷たくするという意味です。その昔、イギリスでは歓迎されない客人に冷たくなった羊肉を提供したことが由来と言われています。

  • Well, if you are going to insist, we may reconsider our current price.
    ええ、あなたがそうおっしゃるなら、私たちは現在の価格を再考するかもしれません。

insistには(しつこく)要求するという意味があります。

交渉が行き詰まった時に使える英語

  • May I suggest making a fresh start all over again?
    もう一度最初からやり直しませんか?

all over againは最初からやり直してという意味の慣用句です。

  • Why don’t we unwind this deal and then start over again?
    このもつれた取引をほぐして、もう一度やり直しませんか?

unwindには巻かれているものをほどくという意味があり、物理的なものだけでなく話し合いを仕切り直すというような使い方もできます。

  • It’s obvious that we are not happy with the current deal. Let’s talk about the conditions from scratch?
    現在の取引に満足していないことは明らかです。条件について最初から話しましょう。

from scratchは(作業などが)最初からという意味のイディオムです。この表現は私の周りのネイティブもよく使っています。

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交渉相手をけん制する英語

  • You have vivid imagination.
    鮮やかな想像力ですね。

文脈によって捉え方も変わってきますが、強気な相手に対して言えば「妄想しすぎだよ」という牽制になりそうです。

  • You have wild expectation.
    期待しすぎですね。

expectationは期待や見込みを表す名詞です。wildとつけることで荒々しい感じが表現できます。

  • That’s not how it works.
    そう思い通りにはならないですよ。

workには狙っていた目的どおりに働くという意味があります。

  • Don’t push your luck.
    調子に乗りすぎてはいけませんよ。

push your luckは図に乗って無茶するという意味のイディオムです。

  • Please don’t count chickens before they are hatched.
    「卵がかえる前に鶏を数える」のはまだ早いよ。

日本語で言えば「取らぬ狸の皮算用」ということわざに意味が似ています。

困った質問をさらっとかわす

  • Off the top of my head, I believe it was $300 per piece.
    だいたいの見当ですが、一つ300ドルだったと思います。

Off the top of my headは大体の見当ですが…という曖昧さを残すための慣用句です。

  • I guess it would come down a little bit. It’s just a guesstimate figure, though.
    少し落ちると思います。 ただし、これは推測値です。

guesstimateは当てずっぽう、当て推量という名詞として使えます。

  • I’m not ready to commit myself to it but if I may pick up the figure up in the air, it would be ten units.
    コミットすることはできませんが、はっきりしていない数字を言うなら、10ユニットだったと思います。

かなり慎重に言葉を選んで答える時の言い方です。be up in the airではっきりしていない、未決定であるという意味になります。

「ここだけの話」で関係を深める

  • This is just between you and me.
    これはここだけの話ですよ。
  • This story stays in the room.
    これはこの部屋だけの話です。
  • This is for your ears only.
    これはあなたの耳にだけ入れておきたいんですが。
  • I’ll tell you this anonymously.
    匿名の話を言いますね。

anonymouslyは匿名のという意味の副詞です。匿名作家はan anonymous writer で表現しましょう。

交渉内容の詳細を詰めていく

  • Let’s discuss the nuts and bolts of our deal.
    具体的な詳細条件を話しましょう。

the nuts and boltsは辞書に「要点」などと書かれていることがありますが、本来は基本実務やその細部というニュアンスがあります。

  • Why don’t we just summarize the main points of this deal in a few words?
    簡単にこの取引の要点をまとめておきませんか?

in a wordは一言でという意味の成句です。そこから派生してin a few wordsにすると簡単にくらいの意味になります。

  • Why don’t we put the technical issues on the shelf and focus on the price terms?
    技術的な問題は後回しにして、価格条件に焦点を当てませんか?

put〜on the shelfで〜を棚上げにする、後回しにする、という意味があります。

代案を提示する

  • I have plan A and plan B, plan A is offering high standard Japanese products worth $1 million.
    プランAとプランBという2つの選択肢があります。Aは高品質な日本製品で百万ドルの価値があります。
  • Plan B is offering average performance at more reasonable price.
    プランBは平均的な性能で、よりお求めやすい価格になっています。
  • I’d like to suggest an alternative proposition.
    私から代案を提示させて頂きたいと思います。

propositionは(商業的な)提案という意味があります。proposalでもOKですがこちらは正式な提案というニュアンスがあります。よって結婚の申し込みにはproposalを使います。

別れの挨拶をする

  • Although it didn’t work out well but it was my pleasure working with you.
    今回は上手く行かなかったけど、一緒に仕事ができて光栄でした。
  • I will keep in touch. I’m looking forward to hearing from you.
    今後とも宜しく。またお会いできるのを楽しみにしています。
  • You bet. My door is always open.
    もちろん。ドアはいつでも開いています。

交渉するとき大事なこと

交渉するときに役立つ英語フレーズの紹介は以上です。

交渉する時はゆっくりと大きな声で話すこともフレーズ同様とても重要です。

「声か…まぁ色んな本に書いてあるし分かってる」と思うかのしれませんが、これが意外と難しいのです。なぜなら英語の勉強をしている人ほど、正しい英語を話すことに頭を使ってしまっているからです。

正確さを保とうとすればするほど、声のトーンやスピードについては頭から離れていってしまう傾向にあります。私が海外顧客を担当し始めたころ同じ部署だった先輩は、正直言って英語の上手な人ではありませんでした。その先輩は、言葉に詰まった時など、もはや英語のセンテンスですらない単語を連呼したりしていることもありました。

それでも、先輩の話をネイティブスピーカーたちは熱心に聞いていました。もちろん先輩が役職者だからというのもあったと思いますが、それでも不思議なくらい会話が成立していたのに驚きました。

私はずっと「なぜだろう?」と思っていたのですが、その理由は先に触れた「大きな声でゆっくりと話すこと」を徹底していたからです。ネイティブスピーカーたちは「なんかこいつの英語は変だが、知りたいことは返ってくる」と分かると英語の流暢さとは関係なく耳を傾けます。

これは私にとっても大きな衝撃でした。

ビジネスの交渉で英語を使う人間は、ネイティブスピーカーのようなキレイな英語は不要です。(あっても良いが必要条件ではない)キレイな発音でなくても、言い方を変えたり、身振り手振り、絵や図形を駆使して考えを伝えることはできます。世界には実に様々な発音の英語がありますので、それを前提として意思疎通することが大切です。

実践でビジネス英語を使う人は、英語のフレーズを勉強をしつつも、上記のことをまずは心がけてみてください。

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