ビジネス英語(メール編):“後ろ倒し”や“前倒し”の納期調整で使える例文・フレーズ

納期の調整を依頼したい・・・後ろ倒しとか前倒しって英語で何て言うのかな?

今回の記事では後ろ倒しや前倒しなど、納期調整で使えるビジネス英語のフレーズを紹介します。もしあなたが納期に関するビジネス英語のメールで困っているのであれば本文の内容が役に立ちます。

後ろ倒しをお願いしたい|英語例文・フレーズ

生産が遅れており納期が後ろ倒しになること、商品に欠陥が見つかり予定通りに商品が発送できないことなど、ビジネスの現場では言い難い事実でも伝えないといけない時があります。そういう時には下のような英語の例文を使ってください。

push back|後ろ倒し

  1. I have to say that our target date has been pushed back as we planned.
    予定していた日程は計画よりも遅れるということを伝えないといけません。
  2. Could you push back the order XXX by 2 months?
    注文XXXを2ヶ月先延ばしにできませんか?
  3. Could we push back our appointment 2 hours later than we planned?
    打合せを予定よりも二時間ほど延期にできますか?

2の例文では、push back~by N days で「N日間の後ろ倒し」を表現しています。daysをweeks/monthsなどを変えればN週やN月でも表現できます。

delay, postpone|遅れる、延期する

  1. We decided to delay our decision until we did it.
    私たちはそれがなされるまで決定を遅らせた。
  2. The train was slightly delayed because of heavy rain.
    電車は大雨のために少し遅れた。
  3. Could we postpone the meeting until next year?
    打合せを来年まで延期することはできますか?
  4. The training was postponed until tomorrow.
    研修は明日まで延期になった。

後ろ倒しという表現は“遅れる”や“延期する”と言い換えることも可能です。また、delayとpostponeを比べるとdelayはpostponeよりも何でも遅らせることができる万能タイプな動詞です。

しかし、postponeは何かの予定(event、Meetingなど)を遅らせるという意味になります。また、delayやpostponeのほうがpush backよりもformalな表現です。

put off|延期する、先に伸ばす

  1. Can you put off that delivery till next week?
    その出荷を来週まで延期できますか?
  2. He used to put off making easy decisions.
    彼はしばしば簡単な決断を先延ばしにする。

put offも遅らせるという意味で良くでてくる表現です。Everyday English(日常英語)の表現なのでビジネスでは相手との関係を良く考えて使用して下さい。

put offはdelayやpostponeやpush backよりもカジュアルな表現!

前倒しをお願いしたい|英語例文・フレーズ

納期を前倒ししないといけない場合には下のようなフレーズで要望しましょう。

pull in|予定などを前に倒す

  1. Could you pull in the schedule for XXX?
    XXXの日程を前倒ししてもらえませんか?
  2. I would like you to pull in the delivery schedule.
    私はあなたに出荷予定を前倒しして欲しい。

1の例文のXXXには製品の名前や品番や注文番号などを入れましょう。あなたの状況に応じて変更して下さい。

move up|前進する、前に詰める

  1. We have to move up to one hour.
    私たちは一時間、時間を繰り上げる必要がある。
  2. Could you move up the order number XXX 2days?
    注文番号XXXを2日前倒しできませんでしょうか?
  3. Delivery date moved up 3days earlier than last week.
    出荷日は先週よりも3日早くなりました。

XXXには製品の名前とか品番とか注文番号などを入れましょう。

2の例文は「move up~N days」でN日間の前倒しという日程を指定することもできます。

3の例文は受け身の表現ですが、出荷日が早くなったということを表しています。

move upのほうがpull inよりも場所を変えるイメージが強い表現です。

move forward|前に進める

  1. Could you move forward delivery of XXX?
    XXXの出荷を前倒しできませんでしょうか?
  2. He quickly moves forward with the meeting.
    彼はすばやく会議を前に進めます。

forwardという副詞は方向を示しています。forwardの示す方向はあなたに向かってくる方向です。既に決まっている出荷日程があなたに向かってくる=前倒しという意味です。

as much as you can|できるだけ~

  1. Could you try to deliver XXX as much as you can?
    できるだけ早くXXXをお届けできますか?
  2. OK, we will arrange it as much as we can.
    了解、できるだけ早く出荷の手配をします。

少し曖昧な言い方をしたいときに使えるのがas much as we can 「できるだけ~する」です。

「前倒ししてください」とお願いされたときの返答としても使えます。

納期調整を避ける方法はバッファーを持つこと

納期の調整は、実物の商品を扱う営業マンなら避けて通れない道です。納期の前倒しで取り引き先から追い回された…なんてのは営業マンなら一度はする経験のはずです。

海外のビジネスでも同じようなことはありますが私がよく使う回避方法は最初からバッファーを取るという方法です。例えば商品を作る工場からN日に出荷という連絡を受けたとします。そういうときには顧客にはN+3日で答えます。この3日がバッファーです。

英単語ではbufferと書きますが、もともとの意味は緩衝材です。衝撃を吸収するという意味ですね。まさに納期調整という衝撃に対して緩衝材を持つ、という意味になります。

この3日は、顧客に前倒しを要望された場合に、調整のコストを抑えられるという意味で非常に有効です。

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