英語の挨拶は初めは緊張するものですが、型を覚えてしまえばそれほど難しくありません。この記事では私が海外営業として培った経験から、ビジネス英語の挨拶での基本を5つ紹介します。
すぐに例文を見たい!という人は、目次から例文に飛んで参考にしてみてください。
ビジネス英語の挨拶「基本の心がまえ5つ」
流暢さよりもキーワードを抑える
英語を流暢に話せないから恥ずかしい・・・
と思っているビジネスパーソンを今でも見かけますが、それは余計な心配です。
断言します。
ビジネス英語で流暢さは重要ではありません。
まず一つ重要なのは自分を示すキーワードを抑えることです。
例えば、日本語で自己紹介するときを思い出してください。
・職種(例:Sales, Marketing)
・担当エリア(例:US, China)
・担当商品(例:iPhone)
・同僚(上司、同僚、共通の知り合い)
・仕事場(例:東京の新宿、大阪の梅田)
日本語なら、こういうことを話しませんか?
そういった自分に関するキーワードを、あらかじめ英語で準備しておいてください。
なぜ単語を覚えているのが重要かと言うと、最悪困ったら単語を言うだけでも通じることがあるからです。
ゆっくり大きな声?いきなりは無理
英語で大事なのは「ゆっくりはっきり大きな声で話すこと」なんて色んな記事に書いてありますよね?ただ・・・
「いや、確かにその通りなんだけど、それが急にできたら苦労しないわ!」
と思いませんか?「ゆっくりはっきり大きな声で話す」というのはやってみると日本語でも難しいのが分かります。
ましてたいていの日本人は、英語の文章を脳内で考えていると思いますので、色んなことを同時に意識するのは難しいでしょう。日本語でもゆっくりはっきり大きな声で話せない人が、英語で急にできるはずはないんです。
なので最初は、日本語の声のトーンを少し上げることから始めてみてください。意識するべきなのはもっと簡単なことで、いつもより少し高めの声で話すということです。高い声というのは人間の耳に通りやすい声なので、はっきり話すことと同じ効果があります。
それが日本語で自然にできるようになったら英語を話すときも意識してみてください。2週間もすれば英語を話すときも、自然と聞き取りやすい英語になっていると思います。
相手の目を見てしっかり握手する
握手は欧米人にとってはお辞儀みたいなものです。
相手の目をみて自信に満ちた微笑みを浮かべながら握手してみましょう。
白人の男性なんかには思っているより強めに握手しても問題ないと思います。
むしろ「お、日本人ぽくないな!」と思われ、印象に残るかもしれません。
ただし女性はいろんなタイプの人がいますので、人を見て判断してください。
アジア系の人では握手をしない人もいますので、型にとらわれず、柔軟な姿勢で対応してください。
自分の名前を復唱する
これはひとつやってみて頂きたいビジネス英語での挨拶のコツですが、自分の名前は復唱しましょう。
具体的にはこういう感じです。
- Hi, my name is Kenji, Kenji Tanaka.
こんにちは、私の名前はケンジ、ケンジタナカです。
- Nice to meet you!
はじめまして!
この方法のよい点は2つあります。
・聞き取ってもらえる可能性が高い
・印象に残りやすい
飲食店に電話で予約を入れると名前を間違って復唱された経験は誰でもあると思いますが、日本語でも一回で相手の名前を完璧に聞き取るのは難しい。
ですので、自分の名前は2回言いましょう。(ケンジが一回目、フルネームのケンジタナカが二回目です)2回目は、少しゆっくりくらいがちょうどいいと思います。
相手の名前も復唱する
自分の名前を復唱するのと同じで、相手の名前も2回言うようにしましょう。
例えばこんな感じです。
- Hi Lucy, nice to meet you. My name is Ken.
こんにちは、ルーシーさん。私の名前はケン。タナカケンです。
- Ken Tanaka. I’m in charge of product marketing.
商品のマーケティングを担当しています。
- It’s great to meet you Lucy.
お会いできて光栄です。ルーシーさん。
この方法にもメリットが2つあります。
・自分が相手の名前覚えることができる
・相手が名前を呼ばれることで心理的な距離を短くしてくれる
というメリットです。
ぜひ次に自己紹介する機会があれば、紹介したことを活かしてみてください。
それではここから具体的な例文を紹介していきます。
ビジネス英語の挨拶「初対面の相手」
挨拶は先手必勝です。
相手に言われるより先に挨拶しましょう。
私はHiかHelloと言った後に自分の名前を述べ笑顔で握手を求めます。
爽やかな笑顔は、あなたが思っているより大事なので笑顔も忘れずに。
それでは例文を確認しましょう。
- Hi, I’m Ken Tanaka.(握手と笑顔)
こんにちは、タナカケンです。 - Hello, my name is Ken Tanaka.(握手と笑顔)
こんにちは、私の名前はタナカケンです。
握手のあとに続くフレーズとしてはこんな感じで言ってみましょう。
- Nice to meet you.
お会いできて嬉しいです - Pleased to meet you.
お会いできて嬉しいです
もし相手が偉い人だったり、有名人だったりした場合にはこんな感じがおすすめです。
- I’m honored to meet you.
お会いできて光栄です。 - It’s an honor to meet you.
お会いできて光栄です。
もし相手に先に挨拶されたら場合には、tooと相手の名前をつけて返しましょう。
- A「Nice to meet you Ken!」
お会いできて嬉しいです。
- You「Nice to meet you too, Mr. John.」
私もお会いできて嬉しいですジョンさん。
応用としてこんなフレーズが言えると、慣れてる感じがします。
- Hi, I don’t believe we have met.
こんにちは、お会いしたことはないですよね。
- I’m Ken Tanaka, from Product Marketing Division.
私は商品マーケティング部のタナカケンです。 - I’m pleased to finally meet you!
ようやく、お目にかかれました!
ビジネス英語の挨拶「会社に関する話題」
あなたがどこで働いているかを知らない人には、こんなフレーズが使えます。
- I work for ABC company.
私はABC社で働いています。 - I have worked at ABC company for two years.
ABC社で2年間働いています。 - I’m from ABC company.
ABC社から来ました。
ただ海外では会社の名前よりも、あなたの専門性のほうが重要視されていると思います。
ビジネス英語の挨拶「業界に関する話題」
業界に関する話題も、挨拶のときには盛り上がります。
- I have worked in the advertising industry for five years.
広告業界で働いています。 - I’m a beginner in the automotive industry.
私は自動車業界に来たばかりなんです。 - Our industry was drastically changed in recent years.
私たちの業界はここ数年で、すさまじく変化しましたよね。
使える単語
- 業界:industry
- 人材:human resource
- 広告:advertising
- 出版:publishing
- 金融:financial
- 小売り:retail
- 建設:construction
- 自動車:automotive
- 製造:manufacturing
- ファッション:fashion
- 物流:logistics
ビジネス英語の挨拶「職種の話題」
- I’m a programmer.
私はプログラマーです。 - I’m an automotive components engineer.
私は自動車部品の技術者です。 - I’m a secretary for president.
私は社長の秘書です。
GoogleやAppleなら話は別ですが、外国人には会社名だけで通じる場合は少ないでしょう。
自分の職種を英語で言えるように準備しておいてください。
使える単語
- 職種:job category
- マーケティング:marketing
- 購買:purchasing
- 技術者:engineer
- 営業担当:sales representative
- 営業事務:sales support representative
- 販売員:sales associate
- 人事:HR representative
- 会計:accounting
- 秘書:secretary
- 受付:receptionist
- ITコンサルタント:IT consultant
- システム管理者:system administrator
- カスタマーサービス:customer service
- 品質管理:quality control
ビジネス英語の挨拶「役職の話題」
- I’m a sales manager.
私は営業課長です。 - I’m working for John.
私はジョンの部下です。 - What is his title? (What is his position?)
彼の役職はなんですか? - Would you tell us about his position?
彼の役職を教えて貰えませんか?
使える単語
- 役職:position, title
- 担当:representative
- 主任:Chief
- 係長:Assistant Manager
- 課長:Manager
- 部長:Division Manager
- 本部長:General Manager
- 事業部長:Division Director
- 取締役:Director
- 副社長:Vice President
- 社長:President もしくは CEO
- 会長:Chairperson
日本では特に役職が付かないポジションでも、representative(担当)といったりします。CEOとpresidentは厳密には違いますが、実用上は使い分ける必要もないレベルです。
ビジネス英語の挨拶「自分の仕事の紹介」
- I’m marketing for A product.
私はA商品のマーケティングをしています。 - I’m in charge of the US market.
私はアメリカ市場を担当しています。 - I’m a sales representative for your company.
私は御社の営業担当です。 - I’m a sales manager for the China market.
私は中国市場の営業課長です。 - Usually, I’m in Tokyo and visit Brazil on a business trip frequently.
通常は東京にいますが、ブラジルにはよく出張で訪問します。
自分の仕事の紹介こそ、ビジネスの挨拶では一番必要な話題です。
一度、日本語で自分の仕事の説明をしてみてそれを英語にするとどうなるか考えてみましょう。
ビジネス英語の挨拶「帰るときの挨拶」
- It was nice meeting you.
お会いできてよかったです - It was nice talking to you.
お話できてよかったです - It was nice to see you.
(また)お会いできてよかったです
2回目以降はずっとseeで良いということです。